教育現場への危惧
福田 子供達は長時間学校で過ごしているので、学校現場の充実を考えてほしい。条例が出来ればモンスターペアレントに苦しむことになるんじゃないかと、学校に負担がかかることを心配する声がたくさん挙がっていました。
渡辺 「子供達に規範意識、道徳心を持たせる公の精神を」と教育基本法が改正され、教育現場でのいじめや暴力行為に歯止めがかかると安心した矢先だけに残念です。もちろん家庭でのしつけが大事ですが、条例制定となると道徳心とか規範意識、公共の精神、規律など、とても教えにくくなるわけです。個別に指導したり、ダメだと教えることすら困難になってくる。国で掲げたことに対して整合性がないですよね。
橋本 そんな状況で、市は子供達を集めて条例の話を聞かせてるんですよ。既成事実をもうつくっている。「二回説明会をして、それで子供達の理解を得たっていう表現になるわけですよ。バカバカしい。
―この条例が通れば、学校がどんな状態になっても先生の責任ではなくなりませんか。
橋本 そう。
福田 そう。
渡辺 そうなんですよ。やる気のない、自分は教育労働者だと公言している先生は責任逃れ、教育者でありたいと願う、やる気のある先生は、指導したくても手も足も出なくてダルマ状態になる。困るのは管理職でしょうね。
福田 一番困るのは親ですよ。
渡辺 当事者の皆様が子供のことを考えて「とんでもない」「いらない」「あってはならない」と叫び続けています。
最後に、子供に権利を保障する「自己決定権を認める」発想は一九六〇年のアメリカに広く見られたそうです。大人の決めた枠組みから子供を解放する「子ども解放運動」なるものが起こりその結果、青少年の精神的な荒廃、教育界の混乱が起きたそうです。学校から規則・規律が消えて暴力とセックスが横行するようになってしまった。
子供の未熟な意見や判断に「権利」のお墨付きを与えることで家庭や教育現場が混乱することは容易に予測できます。多くの市民の皆様、市議会議員の皆様にご考察いただければと思います。
未来を託す子供達のために矢面に立ってご活動いただくお二人に感謝申し上げます。本日はありがとうございました。
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