2010/11/08

広島市が礼賛する「子どもの権利条例」の先進地区、川崎市では・・・「川崎の中学生を書類送検へ 教諭への集団暴行容疑」

 これが、「子どもの権利条例」先進都市の実情です。

 対教師暴力は、「子どもの権利条例」で防げません。

 掃除中に遊んでいるのを注意されただけで切れて集団暴行を加えるなどという行動に出る中学生は、一体どのような教育を受けてきたのか。一体、「子どもの権利条例」の下、何を教えられてきたのか。

 広島市の説明会で、生徒指導担当の先生が、生徒指導の現場の実態を訴え、「広島市子ども条例」が、生徒指導をますます困難にすることを切実に訴えたにも拘わらず、広島市こども未来局の担当者は、権利を教えればなくなる、と余りにも能天気で無責任な回答しかしませんでした。

 その一つの答えは、「子ども条例」先進都市・川崎で出たわけです。

 広島市の発想には、根本において誤りがあるといわねばなりません。

 いじめが最も少ない県が福島県という調査結果がありました。1万人に一人です。これは、会津藩の伝統が地元に息づいている結果と見ることが出来るでしょう。

 会津日新館の「什の掟」は有名ですが、「子ども条例」の「理念」とは真っ向から対立するように思われます。

 一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
 一、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
 一、嘘言を言うことはなりませぬ
 一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
 一、弱い者をいじめてはなりませぬ
 一、戸外で物を食べてはなりませぬ
 一、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
  ならぬことは ならぬものです

「ならぬことは ならぬものです」

 広島市こども未来局の次長は、子供に納得ゆくまで説明することが大切で、頭ごなしに押し付けることはいけない、とお説教をされました。自分でも実践をはじめ、自分の意識を変えようとしているのだということです。

 しかし、「ならぬことは ならぬものです」と、理屈抜きで徳目を叩きこむことが、幼少期には特に必要な時期があります。先ずは身につけてから、それを反省して真に納得して自分のものとするのは思春期以降でありましょう。理屈で説明して頭でっかちになっていいことは一つもありません。口ばかり達者になって、実際には何も出来ない、ひ弱な子供しか出来ないでしょう。ちょっとのことで切れる子供を育てるのは、実に簡単なことです。


川崎の中学生を書類送検へ 教諭への集団暴行容疑
2010.11.8 01:30
 川崎市中原区の市立中学で先月、男性教諭が2年生の生徒数人に暴行を受けて顔の骨を折るけがを負った事件で、神奈川県警は8日にも、暴行などの疑いで、男子生徒(14)を横浜地検川崎支部に書類送検、傷害などの非行事実で当時13歳の男子生徒5人を児童相談所に送致や通告する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、生徒らは10月8日午前10時ごろ、校内3階の廊下で、男性教諭数人に殴るけるの暴行を加えた疑いが持たれている。暴行を受けた30代の教諭が顔の骨を折る重傷で病院に搬送され、40代の教諭が腰などに軽傷を負った。

 県警や市教委によると、暴行は前期終業式後の掃除の時間に行われた。軽傷を負った教諭が遊んでいた生徒を注意した際、生徒数人ともみ合いとなり、重傷を負った教諭らが止めに入ったところ、暴行を受けたという。生徒側は「遊んでいたのを注意されて腹が立った」などと話しているという。

 川崎市では今年6月、同市多摩区の市立中学3年の男子生徒=当時(14)=が校内暴力などのいじめを理由に自殺をする問題が発生。市教委はいじめなどの校内暴力の防止に向けて対策に力を入れている最中だった。市教委は「このような問題が起きて非常に残念。保護者とも連携して対策を考えていきたい」と話している。